「もっと楽にテクスチャ(マテリアル)作成をBlenderで完結できないものか・・・」
「サブスタンスペインターが良いのは知ってるが手が出せない・・・」
そんなあなたにお勧めしたいアドオンが【PBR Painter】です
この記事は前半にPBR Painterのざっくりとした使い方、後半に使用感を記載しています
Blenderのバージョンは3.4までの使用をおすすめします。3.5~でもある程度は機能しますがペイントが機能していない状態になってしまいます。(2023/5/1現在) 公式も2.83~3.4までのバージョン対応と記載しています。”Blender Launcher”を使うと簡単に複数バージョンのBlenderを管理して使い分け出来るようになります!
PBR PainterをBlenderに入れる
まずはPBR Painterアドオンを購入します。 無料ではないのですが価格は約28ドル(約3,800円)ほどで、買い切りタイプなのでお安いとおもいます!
有料アドオンをいくつか購入している方にはお馴染みのBlenderMarketで販売されています。
購入方法は割愛します。
ダウンロードしたらBlenderを起動してアドオンを追加しましょう。
PBR Painterを有効化したのにタブやメニューが増えていない・・・?
アドオンを入れたことがある方なら、何かしらのアドオンを入れたらNキーのタブやどこかにアドオン専用のメニューが追加されているものだと色々探すと思います。私もこのメニューを見つけるために数時間悩みました。
結論を言いますと、アドオン追加・管理のウィンドウを開いて有効化しているPBR Painterの名前の横の▼ボタンをクリックし、詳細を開いて「Load PBR Painter workspace」というボタンをクリックするのです!
するとレイアウトやシェーディングなどのタブの横に「PBR Painter」タブが追加され、PBR Painterの機能を使用出来るようになります。
この作業は公式ページや他のPBR Painterの記事には載っていないもので、公式が出している使い方説明動画(英語)内で見つけました・・・
使い方説明動画は英語ですが自動翻訳があるしなにより使い方が1番最新版みたいなので一度見ることをお勧めします。
マテリアルとレイヤーの作成
オブジェクトのUV展開をしていなかったら自動でスマートUV展開されます。
UV展開をした状態でもそのまま作業が可能です。

PBR Painterタブをクリックして右側メニューのSetup material for PBR Painterをクリックすると選択しているオブジェクトに新規マテリアルが追加されます。

レイヤーを作ります。右の小さなマークを押したらレイヤ―作成メニューが出てきます。

レイヤー名は好きな文字、Layertypeは基本的に標準でOK
Filledは塗りつぶし系(ベースや後述するLayerIDでの塗分け)の場合、もう一つのPaintは文字の通りブラシで塗れるタイプになる。
まずはFilledタイプの説明をします。

レイヤーを追加したら次は各テクスチャをセットします。
画像のこのアイコンをクリックするとテクスチャ選択ウィンドウが出てくるので、ディフューズやノーマル、ラフネスなどのテクスチャ画像を複数選択して右下のImport Multiple Textureをクリックする。

クリックするとレイヤーに各種テクスチャ画像が設定されますが、マテリアルビューの表示がおかしい場合はRefresh Materialをクリックすると、大体良くなります。※以降、数値変更や設定変更をして表示がおかしくなったらまずはココを押してみましょう。

※UV展開している場合はテクスチャマッピングはUVに、スマートUVの場合はボックスが良いです。

ボックスのマッピングタイプのみ、UVの境目を良い感じにぼやかす機能があります。
マッピングタイプの下にSeam Blendという項目の数値を良い感じに調整するとUVの境目がわかりにくくなります。※強すぎるとぼやかし範囲が広くなっておかしくなります。
レイヤーIDの使い方
頂点ペイントで同じ色の部分だけを別のレイヤーが表示されるように出来ます。
くっきりとメッシュの部分でマテリアルを分けたい場合にお勧めです。
上記のように別の新しいレイヤーを追加してから、Layer ID Mapにチェックを入れて頂点カラーを好きな色にし、分けたい部分を塗っていきます。

塗分けは面や頂点のマスク機能を使うとやりやすいです。
画像では球の下半分を緑色で塗りつぶしました。
この色分けは何色でもOKです。
色分けが出来たら、下のID Colorの色のところをクリックし、スポイトツールで塗り分けした色を選びます。
このままだとわからないので、Layer ID Mapの目のアイコンをクリックしてLayer ID Mapを非表示にするとマテリアルが塗分けられているかが確認できます。

緑色に塗った球の下半分が2番目のレイヤーになりました。
ペイントレイヤーの使い方
次にブラシで塗るようにマテリアルを塗り分けられるペイントレイヤータイプの説明をします。
レイヤーを新規作成するときにPaintedタイプにします。

テクスチャのセット方法は同じです。
テクスチャサイズはお好みでどうぞ
テクスチャペイントの要領で描いていきます。 画像のようにマテリアルを塗れますし、チュートリアル動画ではノーマルマップで凸凹感だけを追加することもできます。
このPaintedタイプですが、3.4以降のバージョンだとうまく機能しないようです。2023年5月1日現在では3.4.1で動作を確認しています。3.5.1などで行った場合にブラシで塗っても反映されませんでした。

3番目のレイヤーはデニム生地のマテリアルで表情の部分をブラシで描きました。少しわかりにくいですが反射具合や凸凹感も変わっています。
おわりに
以上がかなりざっくりとした使用方法の説明でした!
詳しくは冒頭でおススメした公式のチュートリアル動画を観ればマスターできると思います。
あと、このアドオンを知るきっかけになったこちらの記事も読んでみてください!※バージョンが古いため操作方法がかなり変更されています。考え方の参考にどうぞ
このアドオンですが、前述したとおりアドオンのメニューは見つからないわペイントレイヤーが効かないわで購入したのに全く使えないじゃないか!となって他の似たようなアドオン(Layer Painter)なども触って見たのですがやはり望むようなものではなかったので、チュートリアル動画にヒントがないかと目を皿にしながら動画と見比べてやっと基本的な使い方がわかりました。
せっかく良いアドオンなのにそこはもったいないなと思ったので記事にしてみました。
また、2023年5月1日時点の情報ですので今後アップデートの際にまた操作方法が変更されるかもしれませんので、そこはご了承ください。
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